サムライスピリッツ零

日本という世界を忠実に活かしたゲーム

日本人はもっと日本の文化を大切にするべきだ、そう言っている外国人の意見をよく耳にする機会がここ数年、本当に増えたとと感じている。言ってしまえば、日本は他宗教型国家と言える特異な価値観を持つ国で、世界的に見ても安定しない、あらゆる文化を取り入れて混沌と化しているほどだ。それをどうこう言っても既にしょうがないと言われてしまうレベルとなっているため、その点については潔く諦めるしかないのかもしれません。ただ日本人が日本の文化に疎いのだけは避けなくてはならないでしょう。それがどんなに恥ずかしいことか、理解していない人は多そうではあるが。

日本国内で作られた作品の中でも、とりわけ人気を博すものといえば日本ならではの独自文化の産物となったものが中心だ。とりわけ良い例として忍者が挙げられる。今でも外国人、日本に対する印象として忍者って本当に存在すると信じて疑わない人もいるほど。それはそれで色々と問題は起こりそうですが、海外の人からすれば日本ならではの固有文化とも言える物が見たい、そういう意見なのです。それもそうだ、わざわざ日本まで来て自国の文化に親しいものを鑑賞してもおもしろいと感じるはずもない。新鮮さを求めているのですから、その国独自の文化を見るのは当然だ。

創作物でもやはり日本ならではの世界観が人気を博している、代表的なものとしてNARUTOやBLEACHだ。国内では不動の人気を確立しているワンピースについては、海外ではさほど有名にならない。なにせ海賊と言われる存在は外国にしてみれば完璧な意味で『悪』だからだ。そういった違いを見るとどんな作品が人気になるのか、ぼんやりと見えてくるはずだ。

さて、そんな中で国内はもちろん、日本だからこその世界観を活かして人気を得ているゲーム作品も多い。その中でも今回は『サムライスピリッツ』に焦点を当てていきたい。

サムライスピリッツについて

サムライスピリッツというゲームについて知らない人もいると思うので簡単に説明すると、中世の日本を舞台にして繰り広げられる格闘ゲームだ。舞台設定は主に戦国時代から明治までの期間となっており、世界が混沌と化す中で繰り広げられる天下を目指す戦いが繰り広げられる、という内容となっています。けれどそれも1600年代になれば徳川幕府が樹立されるので、史実に準じた流れによって構成されているのも確か。

シリーズ初期作が登場したのは1990年代初期のこと、発表されたばかりの頃は運営側も凄い人気が出るとは予想していなかった開発側も予期していなかったと言われているほど、国内での人気はもちろん、海外でも世界観が日本を堪能できるとして人気を世に集めます。

しかし90年代はゲーム産業も湧き立っていた時代、サムライスピリッツとよく似たアーケードゲームを中心に格闘系の作品も後年にまで続く名作も多く生まれた。そんな中で、一時期は新シリーズの開発が中断されたこともある。浮き沈みの激しさもある作品ですが、そんなサムライスピリッツの中でも突如として新作が発表されたのが『サムライスピリッツ零』となっている。

サムライスピリッツ零

新作として当時発表されたサムライスピリッツ零についてですが、今作は2003年10月にネオジオで発売されました。時期的に見ればPSシリーズも発売されている頃ですが、PS2版が翌年2004年の7月に発売される。先述にも書いたが、前作から実に6年という歳月を経て発表されたとだけあって、期待感に胸躍らされた人もいるはずだ。前作が1997年となっているだけに、この間だけでも業界模様は大きく変動している。その証拠にネオジオの他、プレイステーションという現在のコンシューマ機における主軸が構築されているくらいだ。

さて、そんなサムライスピリッツ零ですが、まずはこちらの作品の世界観から見ていこう。

世界観

今作での時代設定は1780年代後半のこと、俗にいうところの天明の大飢饉が起きた頃だ。日本史を学んでいれば誰もが一度は聞いたことがある単語の世界は、まさに絶望に苛まれた死に瀕しているもの。飢餓と無縁、という程ではないにしても食べ物を満足に食べられない環境が出来ているだけで現代がどれほど恵まれていることか。当時を生きながらも、満足に食を味わえる事無く弱き者達が死にゆく姿が印象的に描かれている。

そんな状況下で幕府は根本的な解決策を見出すことが出来ず二の足を踏む始末、そんな状況の中で悪となった国を討ち滅ぼすために立ち上がる一人の武将こそ、今作におけるキーマンとなっています。

零SPECIALの内容

満を持して復活を遂げたサムライスピリッツシリーズですが、零のリニューアル作として発売された『サムライスピリッツ零SPECIAL』において、これまで控えられていたある表現がこれでもかと蘇っているのも一つの話題になった。サムライスピリッツが有名になった理由は単純に世界観もありますが、内容が非常にリアルだということ。また今作での格闘はまさしく真剣勝負であり、敗者には死を意味すると言っても良い。なにせキャラクターたちと対戦していき、プレイヤーが倒した相手を本当に殺す殺害パターンが、なんと登場キャラクター全員に採用されている。中でも今作からは、

焼死

斬首

轢断

といった、アメリカで開発されているゲームにも劣らない残虐シーンが目白押しとなっている。そのため苦手な方はトコトン苦手な作品となっているので、プレイする際は要注意だ。ゲームだからと甘く見ることなかれ、本当の殺し合いとはこういうものだと、その時代に生きた人が直接体験したかのようなリアルな表現も人気の一つかも知れません。

単純に面白い

残虐なシーンが展開されるのはとあるアクションを起こした時に発生する。今では恐らく表現する事すら難しいだろうそれもやっている辺り、この頃まではさほど表現に対する縛りはまだ頑固というものではなかったのがよく分かる作品だ。ただ何分表現がかなりキツイ部分が多いせいもあり、ゲームセンターでのアーケード版として導入されることはなかった。それこそ大問題になってしまうでしょうから、仕方がないといえば仕方がない。

表現は色々と問題を孕んでいますが、ゲームとしての完成度は当時からしても今からしても、これこそサムライスピリッツだと言わしめるだけの作品になっています。

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