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日本郵便と楽天、物流DXで戦略提携。郵便局で楽天モバイルも検討 – Impress Watch

日本郵便と楽天は24日、物流領域の戦略的な提携に向けて合意した。両社のデータを共有し、新たな物流プラットフォームの構築を目指すほか、金融やモバイルなどの分野でも提携を模索していく。

物流領域では、日本郵便の全国の物流網や膨大な荷量とそのデータ、楽天による「楽天市場」での需要予測や物流領域における受注データの運用ノウハウなど、両社のデータを共有化。新たな物流プラットフォームの構築を推進する。

提携の主な内容は以下の通り。

  • 両社の既存の資産および知見の活用最大化
  • データの共有化とそれを活用した物流DXプラットフォームの構築
     効率の良い配送システムの構築
     利便性の高い受け取りサービスの提供
  • 共同物流拠点や配送網の構築
  • 新会社設立を含む物流DXプラットフォームの共同事業化

両社は、楽天の物流センター「RFC(Rakuten Fulfillment Center)」の配送に加え、不在再配達削減に向けた取り組み、「楽天市場」出店店舗への特別運賃提供など、様々な協業を行なっていた。新たな提携を通じて連携を強化し、他のEコマース事業者や物流事業者にも同プラットフォームへの参加を促進。国内の物流環境の改善を目指す。

新プラットフォームでは、ほしいタイミングで荷物を受け取れるだけでなく、非対面や置き配、「週末にまとめて受け取りたい」といった受け手のニーズ拡大に答えていく。そのための専用アプリ開発や配送システムの構築にも取り組む。例として「楽天IDと紐付けて、楽天ポイントを足すので少し待ってもいい、あるいはまとめて配送でポイント」といった展開も想定しているという。

楽天の三木谷浩史会長は、「楽天スーパーセールで10個ぐらいまとめて買うと、翌日から家のピンポンがなりまくる。でも、必ずしも今週必要というものでもなかったりする。また、『鬼滅の刃』の最新刊であれば、だいたい誰が次の巻がほしいかわかっている。大本の物流センターではなく近くの倉庫に用意しておけるなど、これからはデータ活用の勝負になる」と説明した。

楽天 三木谷会長

物流倉庫でのAIやデータの活用、ドローンやUGVの活用も想定。また、物流網の人手不足や地方・過疎地域の配送改善、データの共用化による効率化などを目指す。

また、金融やモバイル分野など、物流以外の分野でも提携について協議、検討していく。金融分野ではキャッシュレス決済サービスの連携について協議を進めていく。また、モバイル分野では、「楽天モバイルの事業拡大に資するよう、全国の郵便局ネットワークの活用でも協議検討していく」(日本郵政 増田寬也社長)と説明。その他の領域においても、「合意可能なものは2021年3月の最終合意書の中に盛り込んでいく」とした。

楽天三木谷会長も、「キャッシュレス化はすごい勢いで進んでいる。日本郵便さんについても我々のデジタルのプラットフォームをご活用いただけるのでは。3月に向けて相談を続けていきたい」と語った。

Eコマース拡大に対応する新たな社会インフラへ

楽天の三木谷浩史会長は、「楽天は約70のサービスを提供し、会員数は1億人、世界では14億人のユーザーがいて、独自の『楽天経済圏』を展開している。創業から23年間でネットの通信速度は10万倍になり、スマートフォン、ウェアラブルが増えてきた。また、新型コロナによりネットショッピングが伸びている。日本での普及率は欧米や中国よりまだ低いが、20%程度まで一気に成長する。楽天ではワンデリバリー構想で出店や物流の強化を行ない、ブックス、ファッションなどの直販も強化している。特に送料無料ラインの3,980円の導入では9割近い店舗が参加している。日本郵便とはこれまでも協力関係を築き、不在配達の削減などに取り組んできた。その取組をさらに前進させ、物流領域で提携していく。楽天ショッピングのテクノロジーと日本郵便の配送網のアセットを組み合わせて、文字通りの物流分野のデジタルトランスフォーメーションを実現し、オープン化する」と宣言。また、「金融やモバイルなど物流領域以外の提携も模索していく」とした

日本郵便の衣川和秀社長は、「Eコマースの拡大に加え、コロナ禍による巣篭もり需要もあり、宅配便の需要が増大しており、さらに拡大が予想される。このペースで増加が続いた場合は、今手を打たねば『5年後に安定した配送ができるのかな』という疑問がある。楽天と協力し、インフラであるEコマース市場を守り、健全かつ持続的な成長で協力するため、検討を続けてきた。当社のデジタルトランスフォーメーションを飛躍させる最大のチャンスと捉えている。2.4万の郵便局と物流のリアルのネットワーク、楽天のデジタル技術やデータを組み合わせていく。これにより、当社のリアルの強みを一層強化できると考えている。EC物流のバリューチェーン全体をテクノロジーで変革していく」と説明。「配送キャパシティの拡大だけでなく、お客様の利便向上、品質向上、コスト削減などを同時に実現。新たな社会インフラとして、オープンなプラットフォームを作り上げていく」とした。


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